スペインの都市・人口ランキングTOP10

スペインの都市の人口ランキングです。


スペイン王国 人口 : 4652万人


1位 マドリード (マドリード州) 322万人

マドリード

西:Madrid。スペインの中央、655mの高原に位置するスペインの首都。もともとはイスラム系ムーア人の要塞だったが、9世紀、後ウマイヤ朝のムハンマド1世が現在の王宮の位置に宮殿を建設。近くを流れるマンサナーレス川がアラビア語で「水の源」を意味する「アル・マジュリート」と呼ばれ、それが市名「マドリード」の語源となった。キリスト教によるレコンキスタ(国土回復運動)がおこり、11世紀にレオン王国アルフォンソ6世がマドリードを奪取。モスクは教会に建て替えられ、イスラム教徒は15世紀に追放された。16世紀のスペイン王国成立後、フェリペ1世が宮殿をマドリードに移し首都となった。ちょうど遷都した時期はスペインの黄金時代であり、新大陸からの富によってマドリードは大いに栄えた。セルバンテスやベラスケスらが活躍し、文化の中心地ともなる。しかし19世紀にフランスの侵略を追い払った後は経済的にしばらく低迷し、20世紀に入るとスペイン内戦の舞台ともなった。聖イシドロ大聖堂、カサデシスネロス、プラド美術館など史跡、文化施設が多い観光都市でもある。


2位 バルセロナ (カタルーニャ州) 162万人

西:Barcelona。スペイン北東部、地中海に面するカタルーニャ自治州の州都。カルタゴの名家バルカ家の領土であり、都市名の由来ともなった。紀元前1世紀、ローマ植民市が建設され「バルチーノ」と呼ばれる。8世紀、イスラム系ウマイヤ朝によって征服され、9世紀にフランク王国に支配される。10世紀末フランク王国から独立し、11世紀に成立したカタルーニャ君主国の中心地となった。しかし15世紀にスペイン統一王朝に併合されると国の中心はマドリードへ移り、バルセロナは衰退。さらに17世紀ごろから現在まで続くカタルーニャ共和国独立運動がたびたび起こり、中心地であるバルセロナは戦乱で荒廃した。19世紀には産業革命による人口急増によって市域が拡張され、旧市街の外側を取り囲むように碁盤の目状に整然と街区が整備された新市街が広がっている。1930年代のスペイン内戦時代は反フランコ軍事政権の最後の拠点ともなった。ローマ時代の城壁やバルセロナ伯の宮殿、議事堂、ゴシック様式の市庁舎、サグラダ・ファミリア聖堂、カタルーニャ音楽堂など歴史的建築物が多く、いくつかは世界遺産に登録されている。 現在も独自の言語であるカタルーニャ語が多く話される。1992年に夏季オリンピックが開催された。


3位 バレンシア (バレンシア州) 79万人

バレンシア

西:Valencia。スペイン西部、地中海に面する都市。紀元前138年、ローマ人の植民都市「ワレンティア(「強さ、活力」の意)」として建設された。4世紀にキリスト教化したが、8世紀にイスラム系のムーア人に侵略され、後にバレンシア王国ができる。現在のバレンシアの市域はこの王国の領域にあたる。13世紀にキリスト教徒の手に戻ると、15世紀には商業、文化、芸術が栄え、黄金時代と呼ばれた。13世紀から15世紀にかけて大聖堂、国立陶器博物館、大学など多くが建てられ、世界遺産も多い。20世紀のスペイン内戦では反フランコのスペイン共和国の臨時首都ともなった。バレンシア語が話され、現在市内の学校ではバレンシア語の教育が義務付けられている。


4位 セビリア (アンダルシア州) 68万人

セビリア

西:Sevilla。スペイン南部に位置する、アンダルシア自治州の州都。古代ローマ時代には「ヒスパリス」と呼ばれた。紀元前9世紀ごろ、イベリア原住民国家・タルテソスにより支配され、のちにローマ、西ゴート、イスラムなどの支配に下る。14世紀にはポグロム(ユダヤ人の虐殺)が起こっている。イタリアのジェノヴァ商人がセビリアに拠点をおいて活発に活動し、コロンブスによるアメリカ大陸発見後はアメリカ貿易を独占して全盛時代を迎えた。今もイスラム風の町並みとローマ遺跡がともに残る。闘牛も有名であり、多くの観光客を集めている。


5位 サラゴサ (サラゴサ州) 66万人

サラゴサ

西:Zaragoza。スペイン北東部に位置する都市。街の名前は「白い都市」を意味する。紀元前7世紀頃に定住が始まり、その後ローマに支配される。ゲルマン人の侵入を経て、8世紀にはイスラムに占領された。11世紀にキリスト教徒の手にもどってからは、アラゴン王国の首都。19世紀にはナポレオン軍の侵攻に抵抗し、独立を守った。イスラム建築のアルハフェリア宮殿、大聖堂、サラゴサ大学など多くの歴史的建造物を有する。


6位 マラガ (アンダルシア州) 57万人

西:Málaga。スペイン南部の地中海に面する、保養地コスタ・デル・ソル(太陽海岸)の中心都市。前11世紀ごろフェニキア人が作ったと言われる歴史都市であり、「マラガ」の名はフェニキア語で「塩」の意であるという説がある。ローマ、ゲルマンの支配を経て、8世紀にイスラムに支配される。レコンキスタの最終期の15世紀にスペイン領となった。第二次大戦後、コスタ・デル・ソルの観光ブームが起こり、経済が発展した。画家ピカソの生地でもある。


7位 ムルシア (ムルシア州) 44万人

ムルシア

西:Murcia。スペイン南東部、地中海に面するムルシア自治州の州都。肥沃な灌漑耕地を有する。フェニキア人によって作られローマに支配されるが、当時は小さな集落であった。歴史に現れるのは9世紀になってから。イスラム系ウマイヤ朝のラフマーン2世によって都市が建設され、その後ムルシア王国となった。レコンキスタ後キリスト教徒の手に戻り、13世紀から14世紀にかけてスペインに組み込まれた。14世紀に建てられたカタルーニャゴ・シック様式のサンタマリア大聖堂が有名。


8位 パルマ・デ・マリョルカ (バレアレス諸島州) 40万人

西:Palma de Mallorca。イベリア半島東、地中海西部のバレアレス諸島・マヨルカ島南西部に位置する。フェニキア、ギリシアの支配の後、「パルマリア」と呼ばれるローマ人の野営地となった。8世紀にイスラム教に支配される。バルセロナやバレンシア、マグリブ地方、イタリアなどに近いため、交易の拠点として繁栄。しかし大航海時代が到来し、貿易の中心が地中海から大西洋に移行すると衰退した。19世紀のナポレオン戦争時はスペイン人の避難地となった。第二次世界大戦後、フランコ政権のもとで観光振興策が図られ、観光都市化した。


9位 ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア (カナリア諸島州) 37万人

西:Las Palmas de Gran Canaria。アフリカ大陸北西、スペイン領カナリア諸島にあるカナリア諸島自治州の州都。15世紀、カスティーリャ王国のフアン・レホンが先住民のグアンチェ族と戦い、グラン・カナリア島を征服。後にスペイン王国に統合された。サトウキビの取引とヨーロッパやアメリカへの農産物の輸出で経済が発展した。19世紀に自由港が設立されると、現在に至るまで観光業が主要産業となった。


10位 ビルバオ (バスク州) 34万人

ビルバオ

西:Bilbao。スペイン北部、バスク地方の都市。6000年前の遺跡も発見されているが、歴史に現れるのは13世紀にカスティーリャ王国の支配を嫌った貴族が町を建設してから。17世紀以降、イギリスやアメリカとの貿易で栄える。19世紀末からイギリス資本により鉄鉱山が開発され、工業化が急速に進んだ。スペイン内戦時はバスク自治州の中心都市となり、現在も19世紀から続くバスク独立運動の中心地。スペイン有数の港を有するが現在重工業は衰退しつつあり、文化都市化へと舵を切っている。その一環として1997年にニューヨークのグッゲンハイム美術館の分館が完成した。


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