山口県の都市・人口ランキングTOP10

山口県の都市の人口ランキングです。


山口県 人口 : 138万人 (2019年)


1位 下関市 26万人

山口県西端に位置し、関門海峡を挟んで九州を望む市。弥生時代の遺跡が残るなど古くから集落が形成され、3世紀頃、仲哀天皇が穴門豊浦宮を創建したと伝わる。律令国家時代は長門国の国府が置かれる。1185年の壇ノ浦の戦いの地であり、鎌倉時代には長門探題が置かれた。古くから下関港周辺は、「赤間関」(読みは「あかまがせき」等)と呼ばれ、1889年に山口県内で初めて市制に移行した際も「赤間関市」と命名された(1902年に「下関市」に改名)。本州西端の玄関口、瀬戸内海水運の入口として古くから栄え、幕末には長州藩とイギリス・フランス・オランダ・アメリカが衝突した下関戦争が起こった。日清戦争(1894年-1895年)後の講和条約も下関で開かれ、下関条約が締結。イギリス領事館が置かれるなど、数々の歴史の舞台となっている。1901年に山陽本線が馬関駅(現・下関駅)まで開通。1905年には朝鮮半島の釜山との間に連絡船が就航するなど、水陸交通の要衝として発展したが、1942年の山陽本線・関門鉄道トンネル、1958年の関門国道トンネルが現・福岡県北九州市との間に開通すると、本州の玄関口としての役割は薄まった。交通の整備は進み、1973年には関門橋(高速道路)が、1975年には山陽新幹線用のトンネルが北九州市との間に開通し、これに伴い山陽新幹線の岡山-博多間が開業。市内の新下関駅も新幹線停車駅となった。対岸の北九州市との経済的・文化的繋がりは強く、両市合わせて「関門都市圏」などと呼ばれることもある。


2位 山口市 19万人

山口県中部に位置し、北東で島根県に接し、南で周防灘を望む同県の県庁所在地。自治体として県内最大の面積を有し、中心市街は山口盆地にある。14世紀、周防国を治めた大内氏が、現在の市街中心部を本拠地としたのが町の起源である。応仁の乱(1467年-1477年)を逃れてきた京の文化人を多く受け入れ、戦国時代には京の町を模して街区が整備されるなど、「西の京」と呼ばれる大内文化が花開いた。大内氏は海外交易にも積極的で、1550年にフランシスコ・ザビエルが訪れ、日本で初めてクリスマスが祝われた地でもある。江戸時代に毛利氏の配下に入ると政治の中心は日本海側の萩に移され、山口は一時衰退した。しかし幕末、外国勢力からの攻撃に備えるため、沿岸部の萩から長州藩庁が山口に戻され、山口は倒幕派の一大拠点ともなった。明治の廃藩置県後もそのまま山口県の県庁所在地となる。平成の大合併前は人口14万、合併後の現在も19万人ほどで、県庁所在地としての人口は全国最小である。


3位 宇部市 16万人

山口県南西部に位置し、周防灘を望む市。9世紀、僧・行教が設けた行宮を起源とする琴崎八幡宮が建立される。10世紀、現市中央部に厚東(ことう)氏が根拠地を置いた。明治期以降、日本最大級の海底炭田の開発によって人口が急増。総合化学メーカー大手の宇部興産も、主要な海底炭田だった沖ノ山炭鉱を起源とする企業である。昭和期以降それらをエネルギー源として工業化が進み、石炭化学コンビナートが形成された。国内のエネルギー源の転換に伴い炭鉱は1967年に閉山。人口も1970年代にかけて一時減少した。県内初の国登録記念物(名勝地関係)であるときわ公園を中心とした公園都市として知られる。市南端の沿岸部に山口宇部空港がある。


4位 周南市 14万人

山口県南東部に位置し、南で瀬戸内海を望み、北の中国山地で島根県に接する市。2003年、徳山市、新南陽市、熊毛町、鹿野町が合体して周南市が成立。市名は、旧周防国の南部を示す古くからの地域名が充てられた。7世紀、宇佐八幡宮の分霊社として、遠石八幡宮が創建される。江戸時代初期は毛利氏が治める長州藩の支藩、下松(くだまつ)藩の地。1650年、下松(現・下松市)にあった藩庁が徳山に移され、徳山藩と改称。日本三大陣屋と言われる松山陣屋(幕末に徳山城に昇格)が作られた。明治期に微衰するも、1904年に海軍煉炭所が作られると町は発展。第二次大戦では米軍の標的となり、松山大空襲で市街は壊滅的な被害に遭い、松山城も焼失した。戦後、復興のための区画整理に伴い、徳山駅周辺では有楽町、千代田町、銀座、原宿町、青山町といった東京由来の地名が多く新たに付けられた。沿岸部では石油コンビナートが建設され、瀬戸内工業地域において重要な役割を果たしている。1975年、山陽新幹線の岡山駅-博多駅間延伸により、徳山駅が新幹線停車駅となった。


5位 岩国市 13万人

山口県東部に位置し、南で広島湾に面し、東で広島県と接する市。2006年、旧・岩国市含む8市町村が合併して現・岩国市が誕生。室町時代まで岩国氏、広中氏の地で、江戸時代は毛利輝元の孫・吉川(きっかわ)広家が治める長州藩岩国領となった。現在では観光地として知られる錦帯橋周辺が栄えた。大政奉還の年にようやく岩国藩として独立が認められた。戦前には陸軍燃料廠のほか海軍飛行場が置かれ軍都となるも、第二次大戦後に海軍飛行場は岩国飛行場として、米軍や自衛隊の他、一部民間(岩国錦帯橋空港)が共用している。岩国港を中心に石油化学コンビナートが形成され、工業都市として発展。1975年、山陽新幹線の岡山駅-博多駅間延伸により、市内の新岩国駅が新幹線停車駅となった。


6位 防府(ほうふ)市 11万人

山口県中央南部に位置し、周防灘に面する市。向島、佐波(さば)島、野島なども市域に含む。奈良時代に周防国の国府が置かれた地で、現在の地名もそれに因む(周の国)。菅原道真が太宰府に左遷される道中立ち寄ったとされる地で、道真を祀った904年創建の防府天満宮(松崎天神)は、日本三天神に数えられる。防府天満宮を中心に鳥居前町が形成され、山陽道の宿場町としても栄えた。幕末には長州藩の臨時の藩庁が置かれている。沿岸の三田尻は製塩と塩の積出港として発展した地だが、昭和時代に入り塩田が廃れてからはその跡地に工場が多く作られた。戦中に開設された陸軍飛行場にルーツを持つ航空自衛隊防府北基地がある。


7位 山陽小野田市 6万人

山口県西部に位置し、周防灘に臨む市。2005年、小野田市と山陽町が合併し山陽小野田市が誕生。市名は両自治体の名前を合わせたもので、5文字の市名はすべて漢字名の市としては全国最長である。古墳時代に須恵器が作られた地で、近世から採炭が行われていた。明治に入り日本初の民間セメント会社が設立され、のちの小野田セメント(現・太平洋セメント)へと発展した。市内には「セメント町」という地名が残っている。1999年、市内の厚狭(あさ)駅が山陽新幹線の停車駅となった。


8位 下松(くだまつ)市 5万人

山口県南東部に位置し、周防灘を望む市。市域に含まれる笠戸島とは笠戸大橋で結ばれている。古くから朝鮮・百済との交易で栄え、地名も百済と交易する港を意味する「百済津(くだらつ)」が転じたものであるとする説がある。江戸初期に一時、下松藩の藩庁が置かれ、山陽道の市場町、製塩業で栄えた。第一次大戦期に工業が発展し、現在も沿岸部には重工業の工場が立ち並ぶ。1990年代に入り大型商業施設の集積が進み、現在県内でもっとも人口増加率の高い自治体(2015年度国勢調査)である。


9位 光市 5万人

山口県南東部に位置し、周防灘を望む市。牛島も市域に含む。古代から瀬戸内海水運の要衝。江戸時代は長州藩の領内となり、北前船西廻り航路の寄港地として栄えた。1940年、沿岸部を埋め立てて光海軍工廠が作られ、現在よりも多い人口7万人の軍都となるも、終戦直前の空襲で工廠は消失した。戦後工廠跡地に工場が作られ、現在も瀬戸内工業地域の一角を占めている。


10位 萩市 4万人

山口県北西部に位置し、日本海に面する市。2005年に旧・萩市と2町4村と合併したことで市の面積が5倍となり、島根県と接する自治体となった。弥生時代の古墳が多く残り、阿武国造(あむのくにのみやつこ)の本拠地であったとされる。江戸時代初頭、関ヶ原の戦いで破れ減封された毛利輝元が、新たな本拠地として日本海に突き出した指月山に萩城を築城。以後、長州藩36万石の城下町として発展した。幕末には人口3万人の有力都市となり、明治維新にかけ吉田松陰、木戸孝允、高杉晋作、伊藤博文など多くの志士を輩出した。市内には松下村塾、木戸孝允旧宅、伊藤博文旧宅などが残っている。幕末、萩城が海に面し外国勢力からの攻撃に弱かったため藩庁が山口に移転されると、町の発展も止まってしまった。明治期の1876年には不平士族による萩の乱が起こる。2005年に「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として、萩反射炉、恵美須ヶ鼻(えびすがはな)造船所跡、大板山たたら製鉄遺跡、萩城下町、松下村塾が世界遺産の文化遺産に登録されるなど史跡が多く、年間405万人の観光客(2019年度)が訪れる観光都市である。


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