日本の都市の人口ランキング(2022年8月現在)です。


日本国 人口 1億2592万人 (2022年)

関連 : 世界の都市人口ランキングBEST100(行政単位別) / 日本・人口密度の高い都市ランキングTOP300


1位 東京都区部 (東京都) 971万人

「東京都区部」は、東京都東部に位置する23の特別区で構成される区域で、日本の事実上の首都。戦前の旧東京市域を指す。各区は一般自治体と同じく公選された首長や議会を持つが、水道・消防など一部業務は都が行う。古代武蔵国の地で、平安時代後期、武蔵七党と総称される在地武士団が興る。12世紀には豊島郡江戸郷の名が見え、この地を本拠とする江戸氏も興った。これ以後、当地は「江戸」と呼ばれるようになり、鎌倉時代には多摩地方に北関東から鎌倉へ至る鎌倉街道が整備された。戦国時代には太田氏が台頭し、太田道灌が江戸城を築く。道灌没後、小田原城を拠点とする後北条氏の領国となり、後北条氏の滅亡後は、豊臣秀吉により駿府から領地替えされた徳川家康によって、大規模な都市整備が行われた。江戸幕府開府後、首都は京都とされながら、幕府の所在する江戸が実質的に日本の行政の中心地となり、18世紀初頭には人口100万人を超える世界最大の都市へと成長した。幕末の大政奉還後、天皇の江戸入城を以って「東京」と改称。1878年、皇居を中心とした江戸以来の中心市街が「東京15区」となり、1889年に15区が「東京市」となった。1923年の関東大震災により市内人口が減少したため、大阪市の人口が東京市を上回っていたが、1932年の周辺82町村の編入と35区体制への移行により、東京市が再び日本最大の都市となった。第二次大戦中の1943年、首都の行政機能を強化する目的から東京市と東京府が統合され、「東京都」とその区部が成立。戦時中東京は計106回の空襲に見舞われ、特に1945年3月の大空襲では、下町を中心に10万人もの死者が出たとされる。戦後の1947年、区域はそのままに35区が22区に再編され、さらに同年、板橋区から練馬区部が分離して現在に続く23区体制へ移行。高度経済成長期を通じ東京は著しい復興を遂げ、東京都市圏は人口・経済両面において世界最大の都市圏となった。その成立経緯から、長らく特別区は東京都の内部的団体と位置づけられ、憲法が定める「地方公共団体」にあたらないとされていたが、地方分権改革により2000年、「基礎的な地方公共団体」に定められた。


2位 横浜市 (神奈川県) 377万人

神奈川県東部に位置し東京湾に面する、同県の県庁所在地。12世紀、南の鎌倉に幕府が置かれたころから開発が始まり、幕府の海の玄関口となった。江戸時代は神奈川、保土ヶ谷、戸塚が東海道の宿場町として栄え、神奈川湊は江戸湾の主要港、六浦湊は景勝地「金沢八景」として知られた。しかし当時は、地名の由来となった横に長く伸びた砂州(現在の山下公園周辺)に人が住んでいるだけの小村だった。1858年の日米修好通商条約により開港すると、急速に国際都市として発展。東京の外港として、西の神戸とともに海洋貿易の中心地となる。1872年には日本初の鉄道が新橋-横浜(現・桜木町駅)間で開業。洋館が多く建てられ、国内有数の中華街も形成された。開港当時、市域は港周辺の5.4km²にすぎなかったが、周辺自治体との合併や埋め立てにより、現在は437km²と県最大面積を持つ自治体となった。関東大震災では壊滅的な被害に遭うも、政府の積極的な振興策により京浜工業地帯の中心地となる。1927年に区政に移行し5区、その後7区体制となった後、1956年の政令指定都市移行後は18区に分かれた。第二次大戦でも横浜空襲などで壊滅的な被害を受け、戦後も1952年まで米軍に横浜港が接収された。しかし日本の復興とともに発展を遂げ、横浜港は現在、外貿コンテナ取扱個数国内2位、クルーズ船寄港数国内1位を誇る。一方で高度成長期の無秩序な開発による都市のスプロール化も問題となった。1965年、横浜駅周辺と旧市街の関内・伊勢佐木町を繋ぐため、中間に当たる沿岸の造船所・操車場跡地を海浜新都心として再開発することを決定。新都心は1983年から「横浜みなとみらい21」として開発が進み、1989年には横浜ベイブリッジが完成した。


3位 大阪市 (大阪府) 275万人

大阪湾に臨む大阪府の府庁所在地。古代・難波京の地で、淀川河口の難波津は古くから飛鳥、奈良、京都の玄関口として中国から多くの使者を迎え入れていた。4世紀に仁徳天皇が難波高津宮を、7世紀に孝徳天皇が長柄豊碕宮を、8世紀に聖武天皇が(後期)難波宮を造営するなど、都だった時期もある。中世は一時衰えたが、15世紀、浄土真宗の蓮如上人が石山本願寺を建立。上町台地に沿って堀や塀で囲まれた寺内町が形成されたことから「小坂(おさか)」と呼ばれていた。16世紀、豊臣秀吉がその跡地に大坂城を築くと、江戸時代は諸大名の蔵屋敷が集まる諸国の米取引の中心地となり、「天下の台所」と呼ばれた。江戸時代は「大坂」と表記されていたが、明治に入り「大阪」に改称。1889年の市政移行と同時に区制となった(現在は24区)。繊維産業の中心地として栄え、関東大震災後は一時東京を凌ぎ日本最大、世界でも6位の人口を誇る大都市に成長した。大阪の人口のピークは1940年の330万人だが、戦後は減少を続け1970年に300万人を割り込むと、1978年には横浜市に国内2位の都市の座を譲った。1990年代半ばより下げ止まり、近年人口は漸増傾向が続いている。


4位 名古屋市 (愛知県) 232万人

愛知県西部に位置する愛知県の県庁所在地であり、日本第4の都市。現市名は中世の「那古野荘」にちなみ、1870年の名古屋藩監察令によって現在の「名古屋」に正式に変更された。三種の神器の1つである草薙剣を祀る熱田神宮の鳥居前町として発展。今川氏が那古野城を築城し、戦国時代は織田信長の居城となった。その後、30年ほどで廃城となった那古野城跡に徳川家康が現在の名古屋城を築き、尾張徳川家17代の居城となった。江戸時代は東海道の宿場町、大須観音の寺内町としても栄える。1889年市制、1908年に4区制となり、現在は併合を繰り返し16区制を敷いている。戦後進められた都市計画を基に中心部の道幅は広く、碁盤の目状に整備されている。市民一人あたりの公園面積も広い。戦後より一貫して人口増加を続け現在も微増中である。源頼朝や豊臣秀吉の生誕の地。


5位 札幌市 (北海道) 196万人

石狩平野南西部に位置する北海道最大の都市であり、北海道の道庁所在地。地名は、アイヌ語の「サト・ポロ」(「乾いた広大な地」の意)に由来するとする説が有力である。7世紀ごろ有史に登場。18世紀の元文年間、松前藩による場所請負制の「場所」の一つとなる。アイヌの人々に加え明治以前から小規模の入植はあったが、1869年に蝦夷地が「北海道」と改称され開拓使が置かれると、大規模な開発が始まった。開拓判官・島義勇によって札幌が北海道の本府と定められ、碁盤の目状の都市が整備された。1922年に市制に移行したが、当時の人口12万ほどだった。戦後、周辺自治体を漸次編入し、1965年に人口100万人を突破すると、1972年に政令指定都市となる。同年には冬季オリンピックも開催され、地下鉄も開通した。現在も北海道全体の人口の約4割弱を占める、北海道の政治経済の中心。外国人270万人を含む、1500万人ほどの観光客(2018年)が訪れる観光都市でもある。道内では降雪の多い地域ではないが、人口100万を超える大都市としては世界的に有数の降雪を誇る。


6位 福岡市 (福岡県) 162万人

福岡県西部に位置する同県の県庁所在地。古くは「那津(なのつ)」と呼ばれた日本三津の一つで、遣隋使・遣唐使発着の玄関口、太宰府の外港として発展した。中世から那珂川の東に商人町が形成され「博多津」と呼ばれる。17世紀初頭、那珂川の西に黒田長政が福岡(舞鶴)城を築城し、黒田家ゆかりの地である備前国福岡の地名にちなみ、地名を「福岡」とした。しばらく商人町・博多と武家町・福岡の両都市が併存していたが、1876年に統合され「福博」となり、1889年には中央駅の名前として「博多」を残すことと引き換えに市名を「福岡」と変え、市制に移行した。同年に博多港が開港すると、1910年代に熊本市を抜き九州最大の人口を擁する都市となる。1972年に政令指定都市となり、現在は7区に分かれている。北九州市が合併成立したため、九州最大の都市の座を北九州市に譲るが、1979年、山陽新幹線が博多駅まで延伸されると、同年に九州最大都市の座に返り咲いた。現在では福岡と博多の中間に位置する、城下町の東外れの天神が中心街として台頭しており、那珂川の中洲は九州最大の歓楽街である。博多の東、地下鉄で5分の至近距離に福岡空港があるが、そのため博多で60m、天神で70mほどにビルの高さが建築制限されており、中心街に超高層ビルがないのも福岡市の都市景観の特徴である。1980年代より海岸部でウォーターフロント「シーサイドももち」の開発が始まった。近年では日本有数のスタートアップ都市として知られ、北九州市とともにグローバル創業・雇用創出特区として国家戦略特区の指定を受けている。2019年度の「世界の都市総合ランキング」(森記念財団)では世界42位にランクしている。


7位 川崎市 (神奈川県) 154万人

神奈川県東部、東京都と横浜市の間に位置する細長い市。12世紀、川崎大師が建立され、門前町が形成される。江戸時代は川崎や溝口、小杉などが宿場町として栄えた。1872年、日本3番目の駅として川崎駅が開業。明治末期より東京湾岸の埋め立てが始まり、1912年に日本鋼管川崎製鉄所が作られると、それを契機に京浜工業地帯が拡大した。1924年に市制移行。その頃に東急東横線・田園都市線、小田急小田原線・多摩線、京急など私鉄も続々開業し、宅地化も進行した。1960年代から1990年代にかけ、多摩田園都市、新百合ヶ丘などの多摩丘陵地区や武蔵小杉などでニュータウンも作られる。1972年に政令指定都市となり、当初は5区、現在は7区が置かれている。戦前より沿岸部の京浜工業地帯の大気汚染が酷く、高度成長期には喘息を患う人が増え「川崎公害」として社会問題ともなった。1997年、東京湾をまたいで千葉県との間に、連絡橋とトンネルで構成される「アクアライン」が開通。現在も東京のベッドタウンとして人口は上昇を続けており、都道府県庁所在地ではない政令指定都市としては国内最大の人口を有する。


8位 神戸市 (兵庫県) 151万人

兵庫県南東部、大阪湾に臨む兵庫県の県庁所在地。奈良時代から「大輪田泊(おおわだのとまり)」として知られ、12世紀に平清盛が大輪田泊を中心とした「福原京」を構えるため港が改修されたが、福原京は短命に終わり、平家没落後町は廃れた。鎌倉時代に「兵庫津」と呼ばれるようになり、豊臣秀吉の大坂城築城後は大坂の外港として再興した。しかし本格的に発展するのは1867年、日米修好通商条約により兵庫津が「神戸港」として開港してから。1956年には政令指定都市となり、9区を置いている。1970年代後半に神戸港は全盛期を迎え、1976年、77年にはコンテナ取扱量世界2位を記録している。1981年には市街後背にある六甲山から切り出した土砂で埋め立てた人工島・ポートアイランドが沖合に造成された。しかし1995年に兵庫県南部地震に遭遇し、神戸市中心部は甚大な被害を被る。すでに地位低下が始まっていた神戸港の凋落も震災によって拍車ががかかり、現在ではコンテナ取扱量は世界55位(2016年)まで低下している。人口数では復興を遂げ、2010年には過去最高となる154万人(国内5位)を記録したが、この年をピークに2015年には福岡市、2019年には川崎市に抜かれている。


9位 京都市 (京都府) 144万人

京都府南部に位置する京都府の府庁所在地。1956年に政令指定都市となり現在11区を置いている。古代より渡来人が住んでいたが、794年、桓武天皇が唐の長安(現・西安)を模して平安京を造営したことによって都市の歴史が始まる。15世紀の応仁の乱では市街の多くを消失した。1180年に平清盛が半年ほど福原京に遷都した時期を除き、1869年に東京に遷都されるまで千年に渡り日本の首都であった。鎌倉時代や江戸時代には政治の中心地から転落するも、江戸時代初期まで日本最大の人口を擁し、文化的には日本の中心であった。風光明媚な観光都市として内外に知られ、2019年は5300万人ほどの観光客が訪れた。市内の史跡は「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている。


10位 さいたま市 (埼玉県) 133万人

埼玉県南東部に位置する同県の県庁所在地。荒川や綾瀬川の沖積地に広がるため、市全域にわたり標高が低い。戦前から幾度となく持ち上がっていた合併計画が結実し、2001年に浦和市と大宮市、与野市が合併して「さいたま市」が成立した(2005年には岩槻市も加わる)。2003年に政令指定都市に指定され、現在10区が置かれている。市役所は県庁所在地だった旧浦和市の一部である浦和区にある。旧浦和市や旧大宮市は旧中山道の宿場町として、旧与野市は室町時代からの市場町として発展した街で、旧三市はJR東北本線沿いに南北に並ぶ街として生活圏が一体化していた。東の旧岩槻市は岩槻城の城下町としての歴史を持つ。三市合併前の2000年、大宮操車場跡に「さいたま新都心」が完成。さいたまスーパーアリーナやオフィスビルなどが作られた他、国の官公庁の出先機関も多く進出している。東京都心から20kmほどに位置する東京のベッドタウンであり、人口は一貫して増加を続けている。東北新幹線、上越新幹線、JR東北本線、宇都宮線、高崎線、川越線、埼京線、武蔵野線、京浜東北線、東武野田線、埼玉高速鉄道、埼玉新都市交通ニューシャトルと数多くの鉄道が乗り入れ、多くの路線の分岐点となる大宮は鉄道の街として有名である。


11位 広島市 (広島県) 119万人

広島県南西部、瀬戸内海に面する広島県の県庁所在地。古代・中世は、現在広島市街中心がある太田川デルタは形成されておらず、安芸国の中心地は東側の府中町や東広島市にあったと考えられる。16世紀、毛利輝元が広島城を築城した際もデルタは形成途上であった。ちなみに「広島」の名は、デルタの中の最も広い島に城が作られたことにちなむ。19世紀末、山陽鉄道が兵庫から広島に伸び、日清戦争時に大陸向け兵站基地になると軍都として発展。同じく日清戦争時は帝国議会が開かれるなど、臨時首都となったこともある。戦争の度に町は拡大し、第二次大戦前は日本第7の都市であった。1945年8月6日、世界史上初の原子爆弾が投下され、20万人余りの犠牲者を出した。戦後、国際平和記念都市建設法が制定され、戦前より規模の大きい大都市として復興。1975年には広島駅に山陽新幹線が乗り入れた。1980年に全国10番目の政令指定都市となり現在8区を置いている。


12位 仙台市 (宮城県) 109万人

宮城県のほぼ中央を縦断する、同県の県庁所在地であり東北地方最大の都市。東は太平洋、西は山形県と接する。大ロンドンを参考にしたと言われる郊外の緑地や中心街の街路樹などから「杜の都」と呼ばれる。それまで「千代(せんだい)」と呼ばれていた地に1600年、伊達政宗が青葉城を築き城下町として発展。都市名も「仙臺(仙台)」に改めた。1871年の廃藩置県では現在の市域に仙台県が置かれる(すぐに現在の県域に拡大し、翌年から「宮城県」となる)。明治期は東北の中心都市として東北帝大や陸軍師団が置かれ、学園都市、軍事都市としての性格を持った。1975年に東北自動車道、1982年に北陸新幹線が開通するなど東京とのアクセスが改善すると、1989年には泉市、秋保町と合併して政令指定都市に移行し、5区を置いた。2004年にはロッテ以来27年ぶりとなる、仙台を本拠とするプロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」も誕生。1978年の宮城県沖地震や2011年の東日本大震災では大きな被害に遭うも、2000年に人口100万人を突破して以降、現在も人口は右肩上がりで増加中である。


13位 千葉市 (千葉県) 97万人

千葉県北西部、東京湾に面する同県の県庁所在地。地名の由来は、アイヌ語で船溜まりを意味する「チプ・パ」が転じたとするものや、自然の豊かさ(千の葉)を意味するものなど諸説ある。市内には世界最大とも言われる5000年前の加曽利貝塚が残る。平安時代、平忠常が城を構え、子の常将が千葉氏を創設した。12世紀、源頼朝の家臣・千葉常重が亥鼻城(千葉城)を築き、次代の千葉篤胤が戦功により頼朝から下総国守護に任じられて以降、千葉氏が300年にわたり当地一帯を支配した。当時鎌倉と並ぶ関東の有力都市だったが、15世紀、千葉氏の内紛をきっかけに佐倉藩に支配されると衰退。しばらく千葉は佐倉藩の貨物積出港に甘んじた。廃藩置県後一時印旛県に入るも、1873年成立の千葉県の県庁所在地となった。明治以降は軍事施設が多く作られ軍都となるが、戦後は東京湾沿岸部が精力的に埋め立てられ、京葉工業地帯として発展した。1967年には沿岸の幕張地区での海浜ニュータウンの建設が決定し、1989年に国内最大のコンベンションセンターである幕張メッセが完成。旧来からの千葉市中心部から離れた、幕張副都心を形成している。1992年に政令指定都市に移行し、6区を置いている。


14位 北九州市 (福岡県) 92万人

福岡県北東部、九州北端に位置する都市。町は1602年、小倉に細川忠興が城を築いたことに始まる。1880年代から鉄道や港湾の整備が進むが、小倉と港町・黒崎の他は栄えていなかった。近隣の筑豊炭田の石炭を利用した、東洋初の製鉄所である官営八幡製鉄所が1901年に開設されると、都市化と工業地帯化が急速に進み、日本の近代化に重要な役割を果たした。1942年には本州との間に関門鉄道トンネルが開通し、物流が飛躍的に改善。1963年、門司市、小倉市、若松市、八幡市、戸畑市の5市が合体し政令指定都市として「北九州市」が誕生し、九州最大の人口を擁する都市となった(現在は福岡市に次ぐ2位)。1958年には関門トンネル、1973年には関門橋が開通。戦後の重工業発展の象徴的な都市であったが、近年は産業構造の転換が進み、福岡市とともに「グローバル創業・雇用創出特区」として、国家戦略特区の指定受けている。2015年、八幡製鉄所が「日本産業革命遺産」の構成物の一つとして、世界遺産(文化遺産)に登録された。


15位 堺市 (大阪府) 81万人

堺

大阪府中西部、大阪湾に臨む都市。堺という名は、摂津国・和泉国・河内国の「境(さかい)」に位置することに由来。5世紀ごろ形成された、仁徳天皇陵を含む百舌鳥古墳群は世界遺産。そのころから難波から南北に貫く難波大道と、飛鳥から東西に結ぶ丹比道、大津道が整備される。室町時代に日明貿易、戦国時代は南蛮貿易の拠点として栄え、戦国時代後期には会合衆による自治が行われる自由都市となるなど、商人の町として発展した。豊臣秀吉が大坂城築城の後、多くの住民が大坂に移されたため微衰。江戸時代は幕府直轄地となり、堺奉行が置かれた。1960年代より大阪のベッドタウンとして人口が大幅に増え、2006年には政令指定都市に移行して7区を置いている。


16位 浜松市 (静岡県) 78万人

静岡県南西部に位置する市。東で天竜川、西で浜名湖と愛知県、北で長野県に接する。鎌倉時代に天竜川に近い宿場町として栄え、15世紀頃に曳馬城が完成。1570年に徳川家康が入城すると「浜松城」と改称し、江戸時代は城下町として発展した。明治時代の廃藩置県では一時浜松県の県庁所在地となるも、後に静岡県に吸収された。1889年に東海道本線が開通し、浜松城南の浜松駅周辺が発展した。19世紀末から20世紀初めにかけて、日本楽器製造(現ヤマハ)や鈴木式織機製作所(現スズキ)が、また戦後にバイクメーカーの本田技研が浜松で創業。河合楽器やローランドなど世界的楽器メーカーも本社を構える工業都市である。1964年には東海道新幹線が開通。2005年の平成の大合併で周辺11市町村を編入したことで、岐阜県高山市についで全国二番目の面積を有する自治体となった。2007年に政令指定都市に移行し7区を置いている。


17位 新潟市 (新潟県) 77万人

新潟県中部、信濃川と阿賀野川が合流する河口に発達した、日本海に面する新潟県の県庁所在地。7世紀、北方の蝦夷支配の拠点として城柵・渟足柵(ぬたりのき)が作られたのが町のはじまり。16世紀より上杉氏が支配したが会津へ国替えとなり、江戸時代は長岡藩領となった。1616年に港が開かれ、17世紀半ば頃から日本海に面する現在の新潟島・古町地区を中心に市街が形成された。17世紀後半、奥羽で採れた米の江戸回送の寄港地となり発展。幕末に結ばれた日米修好通商条約では日本海側で唯一の開港場に選ばれた。明治初期に採掘が本格化した、当時日本最大の新津油田(1996年閉鎖)が現在の秋葉区周辺にあり、それを動力源に工業も発展。戦後は古町よりも内陸の新潟駅周辺が発展した。1964年にはM7.5の新潟地震に見舞われている。1982年、上越新幹線(新潟-大宮間)が開通すると、1985年に東京・上野と直通。2007年に日本海側の都市では初めてとなる政令指定都市に移行し、8区を置いている。豪雪県のイメージの強い新潟県の中では比較的降雪量が少ない地域である。


18位 熊本市 (熊本県) 73万人

熊本県中部に位置し、有明海に面する同県の県庁所在地。律令時代は肥後国の国府が置かれた。室町時代に出田(いでた)氏が千葉城、鹿子木氏が隈本城を築城。江戸時代、加藤清正が隈本城や千葉城を含む敷地に新しい城を作り、名前も「熊本城」とした。すぐに細川氏が転封され、肥後熊本藩54万石の城下町として栄える。明治維新後の1877年の西南戦争では市街と熊本城の一部を焼失。1889年にも熊本地震に見舞われた。明治から大正期にかけて軍都として整備され、九州の中心都市として成長。1910年代に福岡市に抜かれるまで、熊本市は九州最大の都市だった。第二次大戦末期の1945年、熊本空襲の被害を受ける。戦後より現代に至るまで一貫して人口増加を続け、2012年に政令指定都市に移行。2011年には九州新幹線が全線開通し、熊本駅に新幹線駅が置かれた。2016年、気象庁震度級数最大の震度7を記録した熊本地震が発生。熊本城も甚大な被害を受け、城の完全な再建は2037年と見込まれている。


19位 相模原市 (神奈川県) 72万人

神奈川県北西部に位置し、西側は関東山地、東側は相模原台地に属し、北で東京都、西で山梨県に接する。神奈川県内の自治体としては横浜市に次ぐ広さを有する市。17世紀より、原野の広がっていた相模原台地で新田開発が始まった。日中戦争前後、陸軍士官学校をはじめとする陸軍施設が東京から移設されたことで軍都となり、橋本、上溝など中世からの集落に市街が形成されるようになった。軍事施設は戦後、アメリカ軍の施設に引き継がれている。1954年市制移行。1950年代より国道16号線沿いに工業地帯が形成され、東京のベッドタウンとして発展。2003年に中核市、2010年に政令指定都市に移行し、3区を置いている。


20位 岡山市 (岡山県) 72万人

岡山県南部に位置し瀬戸内海を望む、同県の県庁所在地。国史跡の造山(つくりやま)古墳ほか古墳が多く残り、律令国家時代は備前国の国府があった。戦国時代、宇喜多直家が岡山城を築城。江戸時代は池田氏が入封し、31万5000石の城下町として発達した。江戸初期、2代藩主・池田綱政によって日本三大庭園の一つである後楽園が作られる。1891年に山陽本線が開通して以来、周辺自治体を吸収合併しながら商業都市として発展。1972年に山陽新幹線が岡山駅まで開業し、3年後には博多まで延伸した。2009年に政令指定都市に移行し、4区を置いている。


21位 静岡市 (静岡県) 68万人

静岡市

静岡県中部に位置する同県の県庁所在地。南北に細長く、東で山梨県、北で長野県に接する。奈良時代は駿河国の国府が置かれ、平安時代には駿府城が築かれた。鎌倉時代以降、東海道の宿場町として発展し、戦国時代には今川氏の城下町となる。江戸時代は江戸から退いた徳川家康が駿府城で隠居した。長らく「駿府」と呼ばれていたが明治時代に「静岡」と改称。駿府城跡周辺に官公庁や文化施設が集まり、南の静岡駅にかけて中心市街を形成している。2003年に清水市と合併し、当時日本最大の面積を有する自治体となった(現在は全国5位)。2005年に政令指定都市に移行し3区を置く。


22位 船橋市 (千葉県) 64万人

千葉県北西部に位置する市。古代、市中心部は伊勢神宮の神領であり、ヤマトタケルが東国平定を祈願したという船橋大神宮が4世紀ごろから所在していると伝わる。「船橋」という市名もヤマトタケルが東征の際、川を渡るために船で橋を作った寓話に由来する。中世は千葉氏に支配され、大神宮の門前町として発展。江戸時代は千葉街道と成田街道が合流する宿場町として成田山新勝寺の参拝客で賑わい、徳川家康が九十九里に鷹狩に行く際に休んだと言われる船橋御殿も作られた。漁業の盛んな港町だったが、19世紀末、総武鉄道(現・JR総武本線)が都心から伸びると東京から気軽に行ける保養地となり、川端康成や太宰治ら文豪も滞在した。高度成長期に東京のベッドタウンとして人口が急増。沿岸部で巨大レジャー施設「船橋ヘルスセンター」や、競馬場・オートレース場などの公営ギャンブル施設、遊興施設が多く作られ、現在も(1977年に閉園した)ヘルスセンター跡地には大型ショッピングモールが軒を連ねている。市内には鉄道7事業者10路線37駅があるなど交通の便が良く、政令指定市ではない都市では全国最大の人口を有する。


23位 川口市 (埼玉県) 59万人

埼玉県南東部に位置し、東京都北区に接する市。江戸時代は日光御成道の宿場町。農閑期を利用した鋳物業が盛んで、荒川や芝川を通じて消費地である江戸に輸送していた。明治期の富国強兵政策によって工業都市として発展し、鋳物業もますます栄えた。鉄の溶解炉の煙突にちなんで映画のタイトルともなった「キューポラのある街」として有名だったが、1970年代のオイルショック以降、川口駅周辺の鋳物工場は移転や廃業を余儀なくされた。一方、東京に近いことからベッドタウンとして発展し、現在では駅ビルや多くのマンションが立ち並ぶ。地価が安いことから出稼ぎの外国人労働者も多く、また西川口駅周辺は2000年代に入り性風俗業が密集していた時期もあったものの近年は廃れ、現在はその跡地に一大中華街が形成されている。


24位 鹿児島市 (鹿児島県) 59万人

鹿児島県中部、鹿児島湾に面する同県の県庁所在地で、対岸の桜島も市域に含まれる。1053年、南九州で初めての城となる東福寺城が築かれ、14世紀に島津貞久が居城とした。東福寺城は山城のため島津氏は江戸時代、南内陸に鹿児島城を築城した。77万石の城下町として繁栄し、琉球との貿易などでも栄えた。明治時代、廃藩置県により鹿児島県の県庁所在地となる。明治以降、薩英戦争、西南戦争などでたびたび市街は焼失。特に第2次世界大戦時の鹿児島空襲では市街の九割を焼失したため、かつての大城下町の面影は残っていない。戦後、西鹿児島駅(現鹿児島中央駅)を中心に再開発が行われ、南九州最大の都市へと成長した。2015年、「明治日本の産業革命遺産」の構成遺産として、旧集成館、寺山炭窯跡、関吉の疎水溝が世界遺産に登録された。2004年、部分開業した九州新幹線(2011年全通)が鹿児島中央駅に乗り入れた。


25位 八王子市 (東京都) 58万人

東京都南西部に位置する、多摩地区の中心市。南西で神奈川県に接する。市の西半分は関東山地の山麓にあたり、陣馬山、高尾山が連なる。南部に多摩丘陵が、北部に秋川丘陵が広がり多摩川が流れる。地名は10世紀、華厳菩薩妙行の深沢山(八王子城山)での修行中に現れたとされる「スサノオの神と8人の王子」にちなむ。16世紀、大石定重が多摩川近くの滝山に城を作り、のち北条氏照が南の城山・八王子城に居城を移す。江戸時代、徳川家康は八王子城を廃城とした上で八王子を幕府直轄地とし、江戸の甲州口の守りの要地として代官18人を任じた。八王子城よりも東にあたる現・八王子駅周辺に八王子町が開かれ、城下の住民も移住。江戸時代を通じ、甲州街道の宿場町、市場町として栄え、また養蚕や絹織物業が盛んな「桑の都」としても知られた。1889年の甲武鉄道(現・JR中央本線)が開業以後、次々と鉄道が整備され、1931年には皇室墓地である高尾山麓の多摩御陵(武蔵野陵)への参拝路線として、京王高尾線も開通。1960年代からは都心から多くの大学が移転し、一大学園都市となった。1998年には区東部に多摩都市モノレールが開通。


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