アルジェリアの都市・人口ランキングTOP10

アルジェリアの都市の人口ランキングです。


アルジェリア民主人民共和国 人口 : 4470万人 (2021年)


1位 アルジェ 236万人

北アフリカ・アルジェリア北部の地中海に面する同国の首都。紀元前13世紀ごろフェニキア人が交易所を作り、前2世紀ごろにはローマ帝国が支配。「イコシウム」と呼ばれる植民都市となった。7世紀からアラブ人が支配。10世紀、ベルベル人によって港と市街が作られ、アラビア語で「島」を意味する「アルジェ」と呼ばれるようになった。16世紀初頭スペインが占拠しアルジェ要塞を築く。すぐに地中海一帯で猛威を奮っていたオスマン帝国の「バルバリア海賊」がアルジェを奪還。オスマン帝国の総督府が置かれるとオスマン艦隊の拠点として発展し、山麓にガスパ(城郭)が整備された。18世紀後半より、スペインが都市を砲撃。19世紀にはアメリカやイギリスなども交易を求めて来航し、第二次バーバリ戦争(1815年)で、アメリカによってオスマン帝国の海賊行為が停止させられた。1830年にはフランスがアルジェに侵攻し、1872年にアルジェリア全土を征服。フランス領アルジェリアが成立した。アルジェに総督府が置かれ、ガスパの周りにフランス風の市街が作られる。第二次大戦中はナチス征服下のヴィシー・フランスに属し、1942年の連合国軍の「トーチ作戦」により連合国軍配下となった後は、(フランス本土開放を目指してアフリカで軍を展開した)シャルル・ド・ゴールによる亡命政府「自由フランス」の拠点となった。1962年、激しいフランスとの戦闘後、独立したアルジェリアの首都となる。植民地時代に住んでいたヨーロッパ系住民(ピエ・ノワール)はほとんどが街を引き揚げたが、残された不動産は国有化され、ベルベル人が流入して人口が爆発的に増加。住宅不足や水不足などさまざまな都市問題が生じた。旧市街のガスパは、1992年に世界遺産に登録されている。


2位 オラン 80万人

アルジェリア北西部、地中海沿岸のオラン湾に面する港湾都市。10世紀、スペインのイスラム教徒により商業都市として建設される。15世紀にトレムセン王国、16世紀にスペイン、18世紀にオスマンに支配され、1831年にフランスの領土となった。1790年の大地震により街が破壊されたが、その後フランス風の町並みが整備されている。植民地時代はスペイン系を始めとしたヨーロッパ人が多く住み、スペイン風の建築物も多く残る。


3位 コンスタンティーヌ 44万人

アルジェリア北東部に位置する内陸都市。古くから地中海沿岸とアトラス高原を結ぶ交通の要衝。標高626mの崖の上にあり、周辺都市からは吊橋を経由して入城しなくてはならないため、防衛拠点としての役割を持っていた。古代、カルタゴの植民都市として建設され、フェニキア語で都市を意味する「キルタ」と呼ばれた。前3世紀にはベルベル人系ヌミディア王国の首都として繁栄。前2世紀、ローマに支配され再び植民都市となる。311年の戦乱によって廃墟と化すも、ローマ皇帝コンスタンティヌス1世により再建され、地名も皇帝に由来するものに改められた。7世紀にアラブにより支配され、15世紀からスペインを追われたユダヤ人が流入。16世紀末、オスマン帝国の配下に入る。1837年よりフランス領となり、旧市街の周辺にフランス風の市街が建設された。第二次大戦中は連合軍の北アフリカ戦線の拠点となる。独立後、人口が急増し、都市問題が深刻化している。


4位 アンナバ 34万人 

アルジェリア北東部、地中海沿岸に位置する都市。前11世紀、フェニキア人によって作られた古い都市で、前1世紀頃、ローマ属国ヌミディア王国では「ヒッポ・レギウス」の名で王都となった。その後キリスト教の中心地となり、4世紀には西方キリスト教会最大の教父・聖アウグスティヌスがこの地の司教となった。5世紀ゲルマン系ヴァンダル人、6世紀ビザンティン帝国、7世紀アラブ系サラセン人に支配され、サラセン人が当地を「アンナバ」と命名した。1832年にフランス領となると一時「ボーヌ」と呼ばれ、港や製鉄所を整備。アンナバ港は農産物や鉄鉱石の主要な積出港となった。


5位 ブリダ 33万人

アルジェリア北部、首都アルジェの南西50キロに位置する内陸都市。古くはローマの軍事基地だったが、16世紀、スペイン・アンダルシアから移住したアラブ人により都市が建設された。以来、商業都市、保養地として発展。1825年に地震により大きな被害を受ける。フランス時代は農作物の集散地として栄えた。


6位 バトナ 28万人

アルジェリア北東部、標高約1000mに位置する都市。アルジェリアで最も冷涼な地域にあたり、最低気温・マイナス20度を記録したこともある。1844年、フランスが軍事基地をこの地に作ったことが都市の始まり。碁盤の目状に整備された市街が広がっている。町近郊に位置するローマ帝国トラヤヌス帝が築いた「アフリカのポンペイ」とも呼ばれる世界遺産・ティムガッドや、同じくローマ時代の遺跡があるランバエシスなどへの観光の拠点でもある。


7位 ドジュファ 26万人 

ナイジェリア北部、標高約1100mに位置する都市。「ファラバ」と呼ばれる古代都市があった地である。ローマ帝国属州のヌミディア王国では主要都市の一つだった。1852年、フランス軍の駐屯地となり、第二次大戦中のフランス・ヴィシー政権時代には、反政府勢力を抑留する強制収容所があった。


8位 セティフ 25万人

アルジェリア北東部、標高約1000mに位置する都市。 前3世紀、ヌミディア王国の首都だった都市で、1世紀、ローマ帝国では植民都市となった。ビザンチン帝国時代以降衰えたが、1838年にフランスの駐屯地となる。1945年、フランス支配に対する蜂起の鎮圧により、多くのアルジェリア人が殺害された「セティフの虐殺」が起った。


9位 シディベルアベス 21万人

アルジェリア北西部に位置する都市。都市名はこの地に埋葬されているイスラム教指導者シディ・ベル・アッバースにちなむ。11世紀、シディ・ベル・アッバース率いるアラブ・ベドウィンのバヌーヒラル族が入植。1843年にフランスの軍事基地となり、現在では小麦、大麦、果物などが多く栽培される農業地帯として知られる。


10位 ビスクラ 20万人

アルジェリア北東部に位置する都市。サハラ砂漠の北端に位置する。ローマ帝国時代「ウェスクラ」と呼ばれていた地で、地中海とサハラを結ぶ交通の要地、またオアシスのある町として発展した。アルジェリア独立後に工業化が進み、人口が増加した。サハラ砂漠観光の拠点都市の一つである。


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