茨城県の都市・人口ランキングTOP10

茨城県の都市の人口ランキングです。


茨城県 人口 : 293万人 (2019年)


1位 水戸市 27万人

茨城県中央部に位置する同県の県庁所在地。地名の由来は、中心市街の偕楽園にある千波湖から那珂川に通じる水路あたりを「水門(みなと)」と読んでいたことに由来する。古代、仲(那珂)国の中心地だった。鎌倉時代、大掾資幹(だいじょうすけもと)が水戸城を築城。のち江戸氏が支配し、常陸国の国府である石岡以上に水戸が中心地として整備された。江戸時代は徳川家康の第11子・頼房が水戸に転封し、徳川御三家の一つ、水戸徳川家水戸藩35万石の城下町となった。2代光圀が城下町を整備し、『大日本史』編纂に始まる水戸学を開学。9代斉昭が日本三大名園の一つ・偕楽園や藩校・弘道館を整え、水戸学を発展させた。明治の廃藩置県で県庁所在地となり、1889年、31ある日本最初期の市政移行都市の一つとなった。1906年、光圀が始めた大日本史の編纂が完了。第二次大戦後も県の中心地として人口増加を続けている。


2位 つくば市 23万人

茨城県南西部に位置する市。市北部に筑波山が聳える。平安時代、多気(たけ)氏が城を構えたと言われる。14世紀には小田氏によって城が築かれ、江戸時代は細川氏が治めた。長らく農村だったが、1963年、首都圏の人口過密への対策、首都機能移転の一環として、現在のつくば市域での「筑波研究学園都市」建設が決定。1985年に「EXPO’85国際科学技術博覧会」が開催されると新都市建設が加速し、現在では2860haの土地に国の研究機関の約3割、および民間研究機関約150社が集まる日本最大の研究学園都市に成長した。1987年に3町1村が合併してつくば市が誕生。約1万3000人の研究者が住み、海外の研究者や留学生も多いため、人口の約3.5%が外国籍の住民である。1970年以降人口も増加を続け、2005年にはつくばエクスプレスが開業。東京・秋葉原より最速45分で結ばれた。


3位 日立市 18万人

茨城県北東部に位置し、太平洋に臨む市。古代「助川駅」が置かれ、中世は佐竹氏が支配。陸前浜街道の宿場町として栄え、江戸時代は水戸藩領となる。水戸藩主・徳川光圀が神峰(かみね)神社に参拝した際、太平洋沖から登る朝日を讃えたことが「日立」という地名の由来。鉱山開発は江戸時代から始まっていたが、1905年に日立鉱山が開かれると町は発展。1908年、鉱山機械の修理工場から始まった日立製作所が1920年に日立鉱山から完全独立。町は鉱山町、日立製作所の企業城下町として発展した。1981年に鉱山は閉山。現在、北関東の都市として最大の工業出荷額を誇り、戦後一時水戸市よりも多くの人口を抱える都市となったが、日立グループのグループ再編などに伴い、近年人口は減少傾向である。神峰神社の日立風流物は「山・鉾・屋台行事」の一つとして、ユネスコの世界無形遺産に登録されている。


4位 ひたちなか市 15万人

茨城県東部に位置し、東で水戸市と接し、太平洋を望む市。1994年、勝田市と那珂湊市が合体してひたちなか市が成立した。旧勝田市は、1940年に工場ができた日立製作所の企業城下町、水戸市の衛星都市として発展。旧那珂湊市は、江戸時代、水戸藩の商業港として奥州や江戸との海運で賑わい、現在も県内最大の漁業港である。戦前、水戸陸軍飛行学校・陸軍飛行場だった北東沿岸部一帯は、戦後アメリカ軍に移譲され、1973年に日本返還。広大な跡地が1989年に常陸那珂港、1991年に国立ひたち海浜公園として整備され、ひたち海浜公園で2000年から2019年まで、日本最大の野外ロック・フェスティバルである「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」が開催された。


5位 古河(こが)市 14万人

茨城県西端、関東平野のほぼ中央に位置し、栃木県、埼玉県と接する市。市全域が平坦な地形である。古くは「許我(こが)」、「古我」と表記されていた。奈良時代より、利根川支流・渡良瀬川の川湊として賑わい、東日本最大級の製鉄所(川戸台遺跡)もあった。室町時代、足利成氏が古河城を居城として「古河公方」となり、一時関東の政治の中心地となる。中世以降、日光街道の宿場町、江戸時代は古河藩の城下町として栄える。肥前国唐津藩藩主の土井氏が古河に転封されると、唐津で開校していた藩校・盈科堂(えいかどう)も古河に移転。学問が盛んになり、教育機関としての「盈科」の名は終戦時まで存続した。明治期には製糸工業が作られ、製糸業の盛んな都市として知られるようになる。戦後製糸場は衰退したが、東京のベッドタウンとして人口が増加した。


6位 土浦市 14万人

茨城県南部、霞ヶ浦の西岸に位置する市。現市域は古代、茨城(うばらき)国と筑波国とにまたがっていた。7世紀以後、常陸国に属する。室町時代に土浦城が築かれ、江戸時代は土浦藩の城下町、水戸街道の宿場町、霞ヶ浦水運の港として賑わう。1922年、隣の現・阿見町に霞ヶ浦海軍航空隊が置かれると、軍都として発展。戦後は茨城県南の商業中心地の役割を担っていたが、近年中心市街からのデパートなどの撤退が著しい。レンコン栽培が盛んで、生産量は全国1位(2017年度)である。


7位 取手市 10万人

茨城県南部に位置し、南で利根川を挟んで千葉県に接する市。「取手」の名は、戦国時代にあった砦(とりで)にちなむと言われ、当初は「取出」と書いた。中世は相馬氏、近世は佐倉藩、関宿藩、前橋藩などに属した。水戸街道の宿場町、利根川水運の河港として発展。明治の廃藩置県では旧常陸国域が新治県、旧下総国域が印旛県や千葉県に属た後、1875年、茨城県に入る。1935年、利根川に大利根橋が架橋され国道を通じ東京と直結。1949年、常磐線が開通し、東京のベッドタウンとして人口が増加した。しかし1995年をピークに人口は減少傾向にある。市内に東京芸術大学取手キャンパスがあることから、近年は「アートのまち取手」としてまちづくりを行っている。


8位 筑西(ちくせい)市 10万人

茨城県西部に位置し、鬼怒川を挟んで西で栃木県と接する市。 2005年、下館市、関城町、明野町、協和町が合併して筑西市が誕生した。15世紀、水谷氏により下館城が築かれ、日光街道や水戸街道に通じる城下町、商都として発展。木綿生産、酒造などが盛んで、明治期以降は栃木県にもまたがる都市圏を築いた。第二次大戦時は軍需工場が作られ、戦後は工業都市として成長したが、人口は1995年をピークに減少傾向が続いている。


9位 神栖(かみす)市 9万人

茨城県南東部、利根川の河口北岸に位置し、千葉県と接する市。2005年、神栖町が鹿島郡波崎町を編入し神栖市が成立。市内に旅客用の鉄道駅はなく、もともと農業と漁業を中心とした地域だったが、1960年代に工業地帯としての開発が始まり、1963年に彫込式港湾の鹿嶋港が完成。製鉄所、製油所、火力発電所などが多く立地する鹿島臨海工業地帯の一部となり、市の財政状況も全国有数の健全性を誇るようになった。常陸利根川べりにある3世紀建立と伝わる息栖(いきす)神社は、鹿島神宮、香取神宮とともに東国三社の一つである。


10位 牛久市 8万人

茨城県南部、牛久沼の北東に位置する市。江戸時代、牛久藩1万5千石の陣屋が置かれ、水戸街道の宿場町として栄えた。1903年、神谷伝兵衛により日本で初めてレンガ造りの醸造所が作られた地で、醸造所は「牛久シャトー」の名で現在も残り、市有数の観光地となっている。1896年に常磐線が開通すると市街化が進み、現在では東京や筑波研究学園都市のベッドタウンとなった。1993年、浄土真宗東本願寺派本山・東本願寺によって作られた牛久大仏は、ブロンズ立像として世界最高の高さを有する。


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