フィンランドの都市・人口ランキングTOP10

フィンランドの都市の人口ランキングです。


フィンランド共和国 人口 : 553万人 (2020年)


1位 ヘルシンキ 64万人

フィンランド最南端、フィンランド湾に面する同国の首都。湾を囲むように、ヘルシンキ、サンクトペテルブルク(ロシア)、タリン(エストニア)と三カ国の主要都市が位置している。フィンランド最大の港を持つが、冬場は海が凍るため使用できない。16世紀、当時フィンランドを支配していたスウェーデンが、ロシアとの貿易を促進するため、フィンランド湾南岸の貿易都市・タリンに対抗するために作った都市である。しかしすぐにスウェーデンはそのタリンを配下に治めたためヘルシンキの重要性は低下し、18世紀の大北方戦争ではロシアに都市を破壊された。19世紀、第二次ロシア・スウェーデン戦争の結果フィンランドがロシアに割譲されたことに伴い、ロシア帝国フィンランド大公国の首都が、露の首都・サンクトペテルブルクに近いヘルシンキに遷都された。街はサンクトペテルブルク風に作り変えられ、当時作られた聖ニコライ聖堂、旧ロシア総督官邸(現・大統領官邸)などが今も残る。フィンランド独立(1917年)後の第二次大戦時も、フィンランドは「反ソ連」でナチス・ドイツと結びついていたため、ナチスからレニングラード(現・サンクトペテルブルク)を防衛したいソ連により爆撃を受けた。戦後は政情が安定し、1952年にヘルシンキ夏季オリンピックを開催。1970年代に入ってからは市街化が進み、1982年には地下鉄も開業した。スウェーデン語では「ヘルシングフォシュ」と呼ばれ、いまだに市民の6分の1はスウェーデン語を話す。


2位 エスポー 28万人

フィンランド南、ヘルシンキの近郊西に位置する、ヘルシンキの衛星都市。13世紀までは狩猟場で、ほとんど人は住んでいなかった。16世紀、スウェーデン王グスタフ1世が当地に邸宅を設えた。20世紀に入る頃も人口9000人ほどの集落であったが、1940年ごろからヘルシンキの衛星都市として急成長。当時は7割ほどの市民がスウェーデン語を話していたとされ、現在でも1割ほどがスウェーデン語を話す。フィンランドを代表する通信会社・ノキアの本社がある。


3位 タンペレ 23万人

フィンランド南部に位置する都市。18世紀後半、スウェーデン王グスタフ1世が町を設立。ネシ湖とピュハ湖の2つの湖に挟まれた地域にあり、地名の「タンペレ」も古スウェーデン語の「ダム」と「急流」の意が組み合わさったものが由来である。両湖の高低差を利用した水力発電により工業が発達。「北のマンチェスター」とも呼ばれる、フィンランド産業革命発祥の地とされる。1918年のフィンランド内戦では激戦地ともなった。1970年代まで人口5万人ほどの小都市であったが、1980年代より人口が急増。ネシ湖の観光クルージングの航路の拠点都市である。


4位 ヴァンター 22万人

フィンランド南部、首都ヘルシンキの北に位置するヘルシンキの衛星都市。この地域は市内を流れる急流ヘルシンキ川(ヴァンター川)にちなみ「ヘルシンギンピタヤ」(「ヘルシンキ教区」の意)と呼ばれていた。ちなみにこのヘルシンキ川が、首都・ヘルシンキの都市名の由来であると言われる。川の近くに集落が出来、14世紀にスウェーデン王マグヌス2世がサケ漁の漁業権を与えたことが都市の始まりである。19世紀、ヘルシンキとの間に鉄道が敷かれ、自治体の権利を獲得する。1972年に「ヴァンター」と改名。市内には1952年に開港したフィンランド最大のハブ空港・ヘルシンキヴァンター国際空港(ヘルシンキから直線距離で15kmほど)がある。


5位 オウル 20万人

フィンランド中部西に位置する港湾都市。17世紀に都市として成立。19世紀に大火で街は一時廃墟と化した。オウル川の急流を生かした水力発電によって工業が発展。また周辺地域に森林が広がるため、木材・パルプ業が盛んであり、フィンランド北部の中心都市として栄えている。市内には世界最北の総合大学がある。近年ではノキアを初め多くのハイテク企業が進出しており、「北欧のシリコンバレー」の呼び名もある。


6位 トゥルク 19万人

フィンランド南西部端に位置し不凍港を持つ、同国最古の都市。スウェーデン語では「オーボ」と呼ばれる。13世紀、カトリックの司教座が置かれ正式に都市が創立したとされるが、それ以前から現在の中心街よりも北方で、港湾都市として栄えていた。13世紀からのスウェーデン支配下のフィンランドの中心地だったが、17世紀にスウェーデン総督の居留地になったことでフィンランドの首都となり、本格的に発展。ハンザ同盟の主要な商業都市として栄え、大学も作られた。19世紀初めフィンランドの支配がスウェーデンからロシアに移ると1812年に首都もヘルシンキへ移されたが、1840年までフィンランド最大の都市として君臨した。現在もスウェーデン語を話す人が多いが、今日においてもフィンランドの歴史・文化と経済の中心地である。


7位 ユバスキュラ 14万人

フィンランド南部、湖水地帯に位置する内陸都市。パイヤンネ湖の北端に位置する。スウェーデン王グスタフ1世によって移住が奨励され、1550年ころ現在地に集落ができたのが始まり。古くからの学術都市で「フィンランドのアテネ」とも言われていた。19世紀に運河と鉄道が開通したが、都市の発展が本格化するのは第二次大戦後である。フィンランドを代表する建築家で、紙幣に肖像が使われたこともあるアルヴァ・アアルトの出身地。


8位 ラハティ 11万人

フィンランド南部、ヘルシンキの北約100kmのベシ湖南岸に位置する都市。15世紀に有史に現れるが、都市が拡大したのは第二次大戦後である。1926年からサルパウス山地の斜面を利用して開かれる、国際的なスキー大会が有名。また、家具製造でも有名であり「家具の都市」とも呼ばれている。夏には湖水地帯観光の拠点として、大勢の観光客でにぎわう。


9位 クオピオ 11万人

フィンランド南部、カッラ湖に突き出した半島状の都市。17世紀に都市が設立される。湖が多い地域にある湖上水運の中心地であり、湖と森が生み出す美しい景観を求めて多くの観光客が訪れる。プイヨ丘に、1856年から幾度か建て替えられた都市のシンボル・プイヨタワーが立っている。


10位 ポリ 8万人

フィンランド南部に位置する港湾都市。ポリ一帯の海岸線は隆起し続けており、12世紀頃に当時の海岸線に都市が設立された後も、14世紀と16世紀に都市をその時々の海岸線に移動した。現在の都市の位置は16世紀から動いていないが、すでに海岸線は都市の中心から20kmほど離れてしまっている。9回の大火に遭い、特に19世紀半ばの最後の大火で都市の大部分が消失したが、街は都市計画に則り碁盤の目状に整然と整備された。第二次大戦時は、ソ連からの防衛で協力関係にあったナチス・ドイツの空軍拠点となったため、港はソ連軍に4回の空爆を受けている。1966年から開催されている、ポリ・ジャズフェスティバルが国際的に有名である。


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