ポルトガルの都市・人口ランキングTOP10

ポルトガルの都市の人口ランキングです。


ポルトガル共和国 人口 : 1029万人 (2019年)


1位 リスボン 55万人

イベリア半島の最西端、テージョ川の右岸に位置するポルトガルの首都。市内は「7つの丘の都」と呼ばれるほど起伏が激しい。ポルトガル語では「リズボア」という。前12世紀ごろのフェニキア人の植民都市が起源だと言われ、その後ローマに支配された時代は「オリシポ」と呼ばれた。7世紀にゲルマン系西ゴートに支配された後、8世紀からイスラム系ムーア人の支配に下る。12世紀、スペインのカスティーリャ王国から独立を果たし、13世紀半ばにポルトガルが南部のイスラム勢力から国土回復(レコンキスタ)を完了し国土統一をすると、それまで首都だったコインブラの南にあるリスボンに都も移された。以後、地中海と北海をつなぐ貿易路の中継点として発展。15世紀、ポルトガル人のバスコ・ダ・ガマが喜望峰を通るインド航路を発見して大航海時代が到来すると、アジアの香辛料の荷揚港として繁栄。植民地ブラジルとの貿易でも栄えた。このころ王宮の他、世界遺産に登録されているジェロニモス修道院、ベレンの塔などが作られる。しかし1755年に大地震に見舞われ市街は壊滅的被害を受けたため、町並みが統一された新市街が作り直された。1966年、テージョ川で隔てられたアルマダとの間にサラザール橋が架けられて以降、リスボン都市圏は拡大している。


2位 ポルト 23万人

ポルトガル北西部、大西洋を望み、ドーロ側右岸に位置する都市。「オポルト」とも言う。ローマ帝国によって建設され「ポルトゥス・カレ(カレの港)」と呼ばれた。ポルトガル王国発祥の地であり、国名もこの都市名に由来する。6世紀、西ゴート族、8世紀にイスラムに支配されるも10世紀にキリスト教側が奪回。しかし異民族に支配されている間もポルトガル候領の首都であった。ポルトの名を冠した「ポートワイン」の生産地で知られ、人口の約3分の1がワイン関連産業で働く。町も17世紀にイギリスへワインを輸出するようになってから経済的に発展を始めた。市内の美しい街並みは世界遺産に登録されている。


3位 ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア 18万人

ポルトガル北西部、ドーロ川左岸、ポルトの南に隣接する都市。単に「ガイア」と称されることも多い。ローマ帝国によって都市が作られ、8世紀にポルトとともにイスラムに征服されたが、10世紀にはポルトがいち早くレコンキスタを達成。11世紀までドーロ川を挟んでイスラムのガイアとキリストのポルトが対峙していた。現在はポルトで作られたワインの貯蔵庫やワイン工場が立ち並び、またポルトのベッドタウンとしての性格も強い。


4位 アマドラ 17万人

リスボン市の北西10kmほどに位置する、リスボン都市圏を構成する都市のひとつ。基礎自治体としてはポルトガルでもっとも面積が小さい。もともとは「ポルカリョタ」と呼ばれていたが1907年に現名に改名。1979年に都市に昇格した。古くからリスボンの富裕層の避暑地であったが、近年はリスボンのベッドタウンとして人口が急増している。アフリカ大陸出身者も多く、国内有数のアフリカ人コミュニティーがある。


5位 ブラガ 13万人

ポルトガル北部に位置する都市。紀元前1世紀ごろ、皇帝アウグストゥスによって「ブラカラ・アウグスタ」として都市が建設されると発展を遂げ、3世紀にはローマ属州ガラエキアの主都となる。「聖ヤコブ伝道の地」として伝わる当地はキリスト教の司教座が置かれるなど、イベリア半島では最も早くキリスト教化した地域だった。ローマの衰退とともに5世紀、ゲルマン系スエビ族の王国が作られその首都となる。イスラムの支配を経た11世紀にレコンキスタを達成すると、12世紀にブラガ大聖堂が作られ、再び大司教座が置かれた。郊外には巡礼地・ボンジェズスがあり、現在もポルトガルの宗教都市として有名である。


6位 フンシャル 11万人

モロッコの西約700km、北大西洋・ポルトガル領マデイラ諸島マデイラ島の南岸に位置する、同島の中心都市。地名は野生のハーブ、フェンネルに由来すると言われる。15世紀、天然の良港と豊かな土壌を有していたため、入植してきたポルトガル人によって島の中心地に定められた。ワインの生産が盛んで、17世紀、イギリスのワイン商人が移住してきたことで町が発展した。米・英・仏国人に人気のある世界有数の観光地として知られ、市内にはカジノ施設もある。最後のオーストリア皇帝カール1世や、キューバ革命を逃れてきたバティスタ大統領の亡命の地。またプロサッカー選手クリスティアーノ・ロナウドの出身地で、彼の経営するホテルもある。


7位 コインブラ 10万人

ポルトガル中部に位置する都市。古代ローマ時代から「アエミニウム」と呼ばれた集落だったが、5世紀、現リスボンとブラガを結ぶ中継点として栄えていた近隣の町・コニンブリガが西ゴートに滅ぼされると、コニンブリガにあった司教座がアエミニウムに移された。その後コニンブリガの名前が転じて、当地が「コインブラ」と呼ばれるようになり、地域の中心地として栄えるようになる。8世紀、イスラムの支配に下ったが、11世紀にレコンキスタを達成。以後1世紀にわたりポルトガルのレコンキスタの中心地となり、1143年のポルトガル独立後は1260年まで同王国の首都となった。現在は、(1290年にリスボンで創設し、16世紀に当地に移された)ヨーロッパ最古の大学の一つ、コインブラ大学を中心とした学園都市として発展している。市内には12世紀建立の旧大聖堂ほか歴史的建築物も多い。


8位 セトゥーバル 9万人

リスボンの南東約30キロメートルに位置する港湾都市。古くはフェニキア人の交易拠点だったと言われ、古代ローマ時代も漁港として栄えた。8世紀以降のイスラム帝国に支配された時代に現名の「セトゥーバル」と呼ばれるようになった。大航海時代はポルトガルの主要な港となり、15世紀には一時王宮の所在地となった。しかし1755年の大地震で多くの建物が崩壊してしまった。


9位 アルマダ 9万人

ポルトガル南西、テージョ川を挟んで首都リスボンに相対する都市。イスラムに支配されていた時代、テージョ川を見張る要塞が作られた。現市名もイスラム時代につけられたもので、アラビア語で「鉱山」を意味する。1966年にリスボンと結ぶサラザール橋が完成したことで交通の便がよくなり、リスボンのベッドタウンとして人口増加が始まった。製造業の大工場も多く立地している。


10位 アグアルヴァ=カセム 7万人

ポルトガル南西部、リスボン都市圏に属する、同都市圏で5番目に大きい都市。略して「カセム」と呼ばれることが多い。2001年に都市に昇格。市名の「アクアアルヴァ」はラテン語で「白い水」、「カセム」はアラビア語の固有名”Kasim”に由来する。リスボンのベッドタウンで工業都市でもあるが、無秩序な開発による市街のスプロール化が問題となっている。


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