北朝鮮の都市・人口ランキングTOP10

北朝鮮の都市の人口ランキングです。


朝鮮民主主義人民共和国 人口 : 2607万人(2023年推定)


1位 平壌 252万人

by Christophe95

朝:평양직할시,英:Pyongyang。朝鮮半島の西北、大同江の下流に位置する、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の直轄市であり首都。丘陵に囲まれた平地を有する地形から、古くより朝鮮語での「平らな土地」の意を漢字に読み替えた「平壌」と表記されていた。中国・燕を始祖に持つ古朝鮮の一つ「衛氏朝鮮」が前2世紀頃、この地に王険城を築いたとされる。前108年には、漢の武帝が支配して楽浪郡を置いた。427年、中国北東部から勢力を拡大してきた高句麗が、首都を集安(現・中国吉林省)から平壌に遷都。首都の座は、7世紀に高句麗が唐に滅ぼされるまで続いた。町は当初、現・平壌市街から8kmほど離れた大城山に形成されたが、6世紀ごろから現市街地域が発展を始めた。10世紀、朝鮮を統一した高麗の副首都となり「西京」と呼ばれる(首都は現・北朝鮮の開城。当時の名は「開京」)。14世紀に始まる李氏朝鮮時代は平安道の首府となり、首都ソウルに次ぐ国内第ニの都市の座を占めた。1910年以降の日本統治時代は「平壌府」と称され、平安南道の首府となる。この当時多くのキリスト教会が建てられ、「東洋のエルサレム」と称されるほどキリスト教徒が増加した。第二次大戦後ソ連に占領され、1948年に成立した朝鮮民主主義人民共和国の事実上の首都となった(北朝鮮は韓国領内も同国の領土とする立場を取るため、憲法上は1972年まで韓国・ソウルが首都)。1950年の朝鮮戦争により町は灰燼に帰すが、1960年代以降、ソ連の援助を受けて市街の近代化が急速に進んだ。


2位 咸興 70万人

by Uwe Brodrecht

朝:함흥시、英:Hamhung。北朝鮮の東海岸、日本海に面する都市。1世紀に高句麗の配下に入り、8世紀から満州ツングース系の渤海国、13世紀にはモンゴルに支配される。その後高麗の地となり、「咸州」と呼ばれた。李氏朝鮮時代は関北地方の中心地、また北方の女真族からの守りの要地となる。20世紀の日本統治時代に鉄道や水力発電所が作られ、工業地帯として発展。1950年に始まる朝鮮戦争で壊滅的な被害を被るも、ソ連や東ドイツの援助もあり復興した。現在も北朝鮮有数の港湾工業都市である。朝鮮冷麺の本場として有名。


3位 清津 61万人

by Raymond K. Cunningham, Jr.

朝:청진시、英:Chongjin。北朝鮮北部、日本海を望む港湾都市。歴史上、高句麗、渤海、金、元、高麗、李氏朝鮮に属すも、ながらく小さな漁村に過ぎなかった。1908年、日本の要求により開港し都市開発が始まり、1910年の日韓併合により「清津府(せいしんふ)」と呼ばれるようになる。大日本帝国陸軍第19師団が置かれ、1942年には石炭や鉄鉱石など清津の豊富な資源を利用した、日本製鐵清津製鉄所の操業が開始された。清津製鉄所は朝鮮戦争後、約10年間の休止期間があったものの、現在も同国最大の鉄生産量を誇る「金策製鉄所」として操業を続けている。朝鮮の日本占領時代、清津の港は日本と満州をつなぐ経由地として栄え、羅津、雄基と並ぶ「北鮮三港」の一つに数えられた。太平洋戦争終戦間際の1945年8月13日、ソ連軍が清津に侵攻し、終戦後の8月17日まで日本軍と戦闘を繰り広げた。1990年代半ばに北朝鮮を襲った大飢饉「苦難の行軍」では、最も被害の大きい地域の一つだった。


4位 新義州 33万人

by Prince Roy

朝:신의주시、英:Sinuiju。北朝鮮西部、鴨緑(おうりょく)江を挟んで中国遼寧省丹東市と接する都市。大韓帝国が日本保護国下にあった1906年、日本が漢城(現ソウル)から(清との国境に近い)当地まで鉄道を敷設し、新駅を開業させたことが町の始まり。1911年には清との間に「鴨緑江橋梁」が架けられた。1913年には、日本本土の各都市から「関釜連絡船」を利用して列車ごと下関から釜山へ渡り、朝鮮を縦断して北京や天津へ至る一大鉄道網が完成。近隣の義州に代わり、清や(後の)満州への玄関口として栄え、都市も「新義州」と名付けられた。1943年に鴨緑江橋梁の上流60mに「鴨緑江第二橋梁」も架けられたが、朝鮮戦争中に鴨緑江橋梁が破壊されたため、現在中国との往来に利用されている「中朝友好橋」と称される橋は、この鴨緑江第二橋梁にあたる。1917年に王子製紙が建設した朝鮮最大の製紙工場を始まりとする、豊富な森林資源に支えられた製紙業は、現在も新義州の主要産業の一つとして続いている。1941年には日本と満州の手によって当時東洋一とも謳われた発電用の「水豊ダム」が作られた。現在も当ダムは北朝鮮の主要電力源であり、北朝鮮の国章や紙幣にも描かれている。朝鮮戦争では市街の9割が破壊される大損害を被るも復興。現在では中朝友好橋を通じて平壌と北京と結ぶ鉄道が週4本運行され、新義州では中国からの日帰り観光客も受け入れている。


5位 元山 32万人

by Shih Tung Ngiam

朝:원산시、英:Wonsan。北朝鮮東岸部に位置し、日本海に面する市。長らく寒村だったが、1880年の日朝修好条規によりに開港させられたことが町の始まり。日本統治時代は「げんざん」と発音した。1883年、朝鮮初の近代教育機関である「元山学舎」が設立される。1914年、京城(現ソウル)との間に鉄道・京元線が開通し、海運と陸上交通をつなぐ結節点として発展。朝鮮戦争で壊滅的被害を受けるも、造船所や化学工場を中心とした工業都市として再建された。1992年から2006年まで新潟港に入港していた万景峰号の北朝鮮側の発着港でもあった。北朝鮮有数の海水浴場を擁し、近隣に朝鮮の名山・金剛山が聳える北朝鮮有数の観光都市。金正恩総書記が幼少期、別荘のある元山で多くの時間を過ごしたとされることから、「金総書記第二の故郷」に位置づけられている。2015年、内外から約1000万人の観光客誘致を目標とした「元山特別観光地帯」の開発が発表された。国際展示場や、金融センター、高級ホテルの建設などが計画されており、市内の軍用空港も民間との共用に転換され国際空港となった。数多のミサイルの実験の発射基地でもある。


6位 南浦 31万人

by Raymond K. Cunningham, Jr.

朝:남포시、英:Nampo。北朝鮮南西部、黄海に面する港湾都市。1866年、朝鮮王朝との交易を求めてやってきた米商船ジェネラル・シャーマン号を朝鮮側が焼き払うという事件が起こる。北朝鮮史では金日成の祖父が攻撃の陣頭指揮を取ったとされ、朝鮮初の反米抗争に位置づけられている。1894年、日清戦争において日本の兵站基地となり、1897年に開港場に指定された。日本占領時代に平壌とをつなぐ平南(ピョンナム)鉄道が開通。「鎮南浦」と称され、平壌の外港として釜山、仁川に次ぐ朝鮮第三の貿易港となった。現在も北朝鮮有数の工業地帯として君臨し、韓国の統一教会系企業との合弁で設立された(現在、統一グループは合弁から離脱)北朝鮮唯一の自動車メーカー「平和」が、2002年より南浦工業地帯で自動車を生産している。北朝鮮有数の海水浴場や遊園地なども整備された観光都市でもある。


7位 沙里院 27万人

by Clay Gilliland

朝:사리원시、英:Sariwon。北朝鮮南西部、朝鮮半島で二番目に広い載寧(せいねい)平野の東側に位置する都市。古くより周辺で採れる農産品の集散地であった。もともとは「沙里」と称していたが、公認の宿のある地を「院」と称する朝鮮王朝の習わしにより「沙里院」とよばれるようになる。20世紀初頭に京城(現ソウル)まで鉄道・京義線が開通したことで都市が発展。北朝鮮成立後は、軽工業を中心とする工業都市となった。


8位 价川 26万人

朝:개천시、英:Kaechon。北朝鮮西部、平壌の北約70kmに位置する都市。鉄、黒鉛、無煙炭などが豊富に産出される土地で、農業も盛ん。市域の約6割が森林地帯である。


9位 江界 25万人

朝:강계시、英:Kanggye。北朝鮮北部、鴨緑江の支流、禿魯(とうろく)江右岸に位置する山間都市。古くから女真族の地で、高麗時代より朝鮮北方の守りの要地として重視された。朝鮮・関西地方の名勝「関西八景」の一つ、「仁風楼」が禿魯江の断崖上に所在する。日本占領時代に満州に通じる鉄道が開通し、町が発展。朝鮮戦争時、一時、韓国軍と国連軍が38度線を超え北上した際には、平壌を追われた北朝鮮政府の臨時首都となった。米軍の空爆により市街の約6割が焼失したとされる。銅、亜鉛鉱石などの産出を中心とした鉱業が盛んな都市である。


10位 順川 25万人

朝:순천시、英:Sunchon。北朝鮮西部、平壌の北40kmほどに位置する都市。古くより、周辺で採れる大豆やトウモロコシの集散地として栄える。市内には火力発電所があり、化学工業を中心とした工業都市として知られている。


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