アメリカの都市・人口ランキングTOP25

アメリカの都市の人口ランキングです。


アメリカ合衆国 : 人口 3億2823万人 (2019年)


1位 ニューヨーク (ニューヨーク州) 833万人

英:New York。アメリカ東海岸ハドソン川河口に位置する都市。マンハッタン、ブロンクス、クイーンズ、ブルックリン、スタテン島の5区から構成される。1524年、フランス王フランソワ1世に依頼され北米探索を行ったイタリア人、ジョバンニ・ダ・ヴェラッツァーノによって当地が発見されたが、彼らは居付くことなく引き返した。17世紀初頭、オランダ東インド会社が進出すると「ニューアムステルダム」と名付けられ、現在の金融街があるロウアー・マンハッタンに入植が始まる。1664年、第二次英蘭戦争で勝利したイギリスが支配を引き継ぎ、ヨーク公(後のイングランド王ジェームズ2世)にちなんで現在の名称「ニューヨーク」となると、大英帝国の重要な貿易港として発展した。英から独立後の1785年から1790年までアメリカの首都となり、1790年にはフィラデルフィアを抜いてアメリカ最大の都市へと成長した。1886年、アメリカ独立100周年を記念したフランス人の募金により、自由の女神像が完成。20世紀以降、急激な経済成長に伴い超高層ビルが競うように建てられ、1920年代初頭にニューヨークはロンドンを抜いて世界最大の人口を擁する都市となった。1930年代初頭にはニューヨーク都市圏の人口が1000万人を超え、人類史上最初の「メガシティ」となる。しかし1970年代、金融危機により財政と治安が大幅に悪化。市は破綻寸前まで追い込まれ、人口が100万人ほど流出した。その後、1990年代半ばからのジュリアーニ市長の改革により経済と治安は大きく改善し、現在では全米でも有数の治安の良い都市として知られる。人種の多様性が著しく、市内では170近くの言語が話され、人口の36%がアメリカ国外で生まれた人である。


2位 ロサンゼルス (カリフォルニア州) 397万人

  • ロサンゼルス

英:Los Angeles。アメリカ西海岸の南に位置する都市。インディアンの地だった当地は16世紀に白人に発見されると、1781年にスペインによって都市が作られ「天使の女王の町」と名づけられた。その一部の「天使」が現在の地名となっている。1821年にメキシコがスペインから独立したことでメキシコ領となり、1846年の米墨戦争前後に「カリフォルニア共和国」として僅かな期間独立した後、1848年にメキシコに勝利したアメリカに組み込まれた。19世紀末に油田が発見されると工業が発展し街は拡大。温暖で天気がよく、地形も変化に富んでいたことから映画制作にうってつけで、20世紀初頭から北部のハリウッドで映画産業が栄えた。また第二次大戦中には航空機産業も急伸。1900年に10万人だった人口は1960年には248万人まで膨れあがった。世界に類を見ないほどの自動車偏重の都市であり、渋滞と大気汚染が問題となっている。地震の被害にもたびたび遭遇し、犯罪やドラッグ汚染も深刻である。また人種のるつぼのような都市であり、1992年には人種問題から発展したアメリカ史上最大規模のロス暴動が起きている。一方で同国最大の工業地帯として通信機、コンピュータ、自動車、航空宇宙産業など高度産業が発達し、世界のポップカルチャーの中心地でもある。2028年には1932年、1984年以来三度目の夏季オリンピック開催が予定されている。


3位 シカゴ (イリノイ州) 269万人

英:Chicago。アメリカ中西部、ミシガン湖南西岸に位置する都市。古くからネイティブ・アメリカンが住み、彼らの言葉で「臭い玉ねぎ」を意味する”Shikaakwa”が都市名の由来となった。18世紀終わりにドミニカの毛皮商が入植。19世紀半ばにイリノイ・ミシガン運河とイリノイ・セントラル鉄道が開通すると、シカゴ周辺で穫られる小麦を東部の都市に送り出す集散地として発展した。それに伴いシカゴ商品取引所も作られ、現代にいたるまで世界の商品市場に大きな影響力を持っている。しかし1871年にシカゴ大火によって街の大半が消失。大々的な復興計画が作られるとシカゴは建築家の実験場となり、20世紀初頭にかけ高層ビルが数多く建設された。人口も急増し、1900年にはニューヨークに次ぐ人口170万人の大都市に成長した。20世紀に入り製造業が発展すると、南部の黒人労働者も大量に押し寄せた。貧困とスラム化、ギャングの台頭とそれに伴う市政の腐敗が問題となる一方で、ジャズやブルースなど黒人文化も開花。1950年に人口は同市史上最大の362万人を記録した。しかしその後、製造業の衰退とともに国内における相対的地位を下げ、1980年代に国内人口2位の座をロサンゼルスに明け渡した。ルート66の起点であり、また全米最大規模を誇るオヘア空港を擁する交通の要衝。現在も南・西部のスラム街での銃犯罪が深刻な問題となっている。


4位 ヒューストン (テキサス州) 232万人

英:Houston。アメリカ南部、メキシコ湾に近いテキサス州最大の内陸都市で、運河で海に通じる内陸港を持つ。市域面積は1500k㎡(日本自治体面積2位の浜松市とほぼ同じ)と全米最大級の広さを誇る。都市名はメキシコから独立し1836年から10年ほど存在した「テキサス共和国」の大統領、サミュエル・ヒューストンにちなむ。1826年に入植が開始され、その後テキサス共和国の暫定首都となる。1845年、共和国は自主的にアメリカに加入しテキサス州が誕生。19世紀半ばごろから鉄道交通が発展し、綿花の集散地として栄えた。20世紀初めには油田が発見され、1914年にヒューストン港が開港するとテキサス州最大の都市となった。1961年に有人宇宙船センターが作られ、現在も航空宇宙産業の一大中心地となっている。レストランが多く、アメリカ有数の「食の都」でもある。


5位 フェニックス (アリゾナ州) 168万人

  • フェニックス

英:Phoenix。アメリカ南西部に位置するアリゾナ州の州都。乾燥した湿気の少ない気候で、冬も温暖であるため避寒地として人気である。1870年に入植が開始され、「不死鳥」を意味する「フェニックス」と名付けられた。砂漠の真ん中に位置するが、市南部を走るソルト川の灌漑事業により水を確保して農業都市となる。第2次大戦後は電子産業をはじめとする工業が盛んになり急速に発展。1980年代からは半導体などのエレクトロニクス産業も進展し、「シリコンデザート(砂漠)」とも呼ばれている。市周辺にはグランド・キャニオン国立公園を始め14の国立公園があり、観光客も多い。


6位 フィラデルフィア (ペンシルバニア州) 158万人

英:Philadelphia。アメリカ北東部、ニューヨークとワシントンD.C.の中間に位置する、ペンシルバニア州最大の都市。1640年代に作られたスウェーデン人の植民集落が始まりという、アメリカでは古い都市である。1681年、英貴族ウィリアム・ペンが英国から許可を得て植民地を建設し、ギリシア語で「兄弟愛の市」を意味する「フィラデルフィア」と命名された。19世紀初頭までアメリカ最大、イギリス領内でもロンドンに次ぐ第二の都市だった。 1776年のアメリカ独立宣言が当地で宣誓されるなど初期アメリカ政治の中心地であり、一時ニューヨークに首都が移る時期があったが、1790年から1800年までアメリカの首都だった。1920年代の禁酒法時代にはマフィアが暗躍した。20世紀後半からアメリカの産業が太平洋岸に分散するようになるとフィラデルフィアは衰退し、1950年から1982年までの間に約20%(40万人)の人口を失った。今でも産業の停滞と高失業率、治安の悪化という都市問題を抱えている。


7位 サンアントニオ (テキサス州) 154万人

英:San Antonio。アメリカ南部に位置するテキサス州の都市。1718年、スペイン人宣教師アントニオ・デ・オリバレス司教により入植が始まる。市名は宣教師の名前にちなむものである。1821年、メキシコがスペインから独立してメキシコ領となるが、1848年、米墨戦争でのアメリカの勝利により米領に併合された。その後は家畜の集散地として発展。世界遺産であるアラモ砦を含む五つの伝道所があり、また西部開拓時代の雰囲気を色濃く残すことから観光客が多い。街の中心を流れるサンアントニオ川に沿って整備された全長24kmのリバーウォークも有名である。


8位 サンディエゴ (カリフォルニア州) 142万人

英:San Diego。太平洋岸カリフォルニア州南部の都市。一部飛び地となっており、メキシコとの国境に接する。16世紀、スペインがはじめて海路でこの地に到着する。18世紀、フランシスコ会がスペイン領メキシコを経てサンディエゴに入り、カリフォルニアで初めての伝道所を建設。伝道所を中心にヨーロッパ人による集落が形成された。米墨戦争の結果、1846年にメキシコからアメリカに割譲。現在は海軍の大規模な基地があり、航空機産業が盛んである。美しいビーチと自然保護区があり、避寒地として多くの観光客を集める。


9位 ダラス (テキサス州) 134万人

英:Dallas。アメリカ南部に位置する、テキサス州の都市。もともとはネイティブ・アメリカンのカドーの人々が住んでいた。スペイン、メキシコ、テキサス共和国を経て、1845年にアメリカに併合される。都市名は当時の副大統領ジョージ・ダラスに因んでつけられた。エルム川とウェスト川の合流地帯に位置する古くからの水上交通の要衝であり、ダラス一帯で栽培される綿花の集散地として発展。1872年には南北を結ぶミズーリ・カンザス・テキサス鉄道、翌年に東西を結ぶカリフォルニア・パシフィック鉄道が開通したことにより、鉄道交通の要地としても発展した。20世紀に入り油田が発見され、航空機産業も主要産業に成長すると中南部最大の都市となる。1975年には隣の双子都市・フォートワースとの中間点に巨大なダラス・フォートワース空港が完成したことによって空路のハブともなった。現在では情報、エレクトロニクス産業も盛んである。1963年、第35代大統領 J.F.ケネディが暗殺された地である。


10位 サンノゼ (カリフォルニア州) 102万人

英:San Jose。西海岸、サンフランシスコから南東約70kmのサンタクララ谷に位置する都市。都市名はスペイン語で「聖ヨセフ」を意味する。1777年にスペイン軍の補給基地として建設された。カリフォルニア州初期の州都であり(現在はサクラメント)、1864年にサンフランシスコ鉄道が開通した後は周辺の農地で生産された農産物の集散地として発展した。20世紀に入るとサンフランシスコ都市圏の拡大により人口が急増し、1970年代後半からは半導体・コンピュータ関連の産業が集積する「シリコンバレー」の中心都市となる。富裕層が多く、全米一安全な都市であるとする調査もある。


11位 オースティン (テキサス州) 97万人

英:Austin。アメリカ南部、テキサス州の州都。スペインからの移民が拠点を築き、19世紀、テキサス戦争にてメキシコに勝利し「テキサス共和国」ができるとその首都となった。都市名はテキサス州を開拓したS.F.オースティンにちなむ。1845年、アメリカに併合される。1930年代以降、コロラド川開発計画を機に政治都市としてのみならず経済都市としても発展。1980年代以降はIT産業も大きく発展している。毎年、アートフェスティバルの「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」が開かれるなど文化振興策が奏功し、近年では全米で最も住みやすい都市であるとの調査もある。保守的な南部にありながらリベラルな気質を持っている。


12位 ジャクソンビル (フロリダ州) 91万人

英:Jacksonville。フロリダ州北東部に位置する同州最大の都市。フロリダ州の北の玄関口である。アメリカ合衆国の中でも最も早くからヨーロッパ人の入植が進んだ地であり、1564年にフランス人が入植した後、スペイン人、イギリス人が居住し、1821年にアメリカ領となった。都市名は第7代大統領、A.ジャクソンにちなむ。1910年代に入ると亜熱帯性の気候と景観、交通の便の良さから映画産業のメッカとなるが、ロサンゼルス・ハリウッドの台頭により10年ほどで衰退した。戦後、経済が伸び悩み、1968年に周辺の市郡が合併。このことによりアメリカ本土で最大の面積を誇る都市となった。20世紀当初よりビーチを持つ観光都市として有名。定年退職者の移住者が多いフロリダ州でもっとも市民の平均年齢が若い都市である。


13位 フォートワース (テキサス州) 90万人

英:Fort Worth。アメリカ南部、ダラスの西方約48kmに位置するテキサス州の都市。ダラスとは「双子都市」の関係にある。1849年、インディアンとの戦いにそなえて砦が造られたことに都市の歴史が始まる。現在では航空機、電子、石油精製などの工業が発達。ダラスとの中間点に国内有数の巨大空港、ダラス・フォートワース国際空港があり、アメリカン航空も本社を構える。「フォートワース文化地区」には多くの美術館、博物館があり、ダウンタウンはその環境の良さから高い評価を得ている。2000年から2006年までの期間では米国で最も成長した都市であった。


14位 コロンバス (オハイオ州) 89万人

英:Columbus。アメリカ中西部、オハイオ州の中央に位置する同州の州都。もともとフランスが征服し、その後フレンチ・インディアン戦争を経てイギリスの支配下に入る。ネイティブ・アメリカンとの交易が行われ、ヨーロッパ人との間で激しい紛争も起こった。アメリカ独立後、19世紀はじめに成立したオハイオ州の新州都の所在をめぐり政治的に混乱したため、1812年、州の中心に位置する当地が州都として定められた。都市名は米大陸を発見したコロンブスにちなむ。20世紀初めごろには地域の商業中心地となり、1950年代からは航空機産業、自動車産業によって栄えた。近年、郊外にハイウェイがつながったことで郊外が大きく発展し人口を右肩上がりで増やす一方、市中心部のドーナツ化現象が問題となっており、市を挙げてダウンタウンの再活性化に取組んでいる。特に中心部を流れるサイオート川に沿って再開発された「シオトマイル」は、整備された親水空間として市民に人気である。


15位 シャーロット (ノースカロライナ州) 88万人

英:Charlotte。アメリカ東部、ノースカロライナ州南西部に位置する都市。市名はイギリス王ジョージ3世の王妃シャーロットにちなむ。1740年代、スコットランド系、アイルランド系の移民がこの地に入植。19世紀初期にはゴールドラッシュで沸いた。シャーロットに本社を置く金融機関の総資産合計額はニューヨークに次ぐ全米第二位であり、アメリカを代表する金融都市としての性格を持っている。


次ページ : 16位から25位



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